詩は衰退したのではなく、移動した――日本詩歌ジャンルの制度と影響力/atsuchan69
共同体的な言語活動として発展してきた。
俳句における結社制度や師系は、単なる上下関係の構造ではなく、表現の学習、評価、共有を可能にするための枠組みとして機能している。句会における選句や添削は、参加者が他者の視点を通じて自作を相対化する場であり、個人の表現が集団的規範の中で調整されるプロセスでもある。
俳句の定型性と季語の使用は、表現の自由を制約する一方で、作品の理解可能性を高め、参加の敷居を下げる役割を果たしてきた。十七音という短さは、強い感情や思想を過度に肥大化させることを抑制し、日常的な違和感や発見を即時的に処理する言語形式として機能する。その結果、俳句は世代や階層を超えて広く
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