〒 HOH OHO/月乃 猫
 
たちへ
安らかなひと時を、


欲深く 己を省みない者がため
ひもじさに喘がされる 人々が、
貧しさから 逃れられますように、


北風の
山を吹き降りる冷たい雨は、
戸惑いの 歩みをとめる影に
どこかに 差し出される傘が
現れますように、


雪明かりに
幸福も 奇跡も信じぬ
道を求める者たちが 進むべき
道をさがせますように、


豊かさの尺度が、
0の多さの
「数字礼賛」に陥りませんように


誰もが
求めるものを欲するとき、
欲が 心をすべて満たしてしまいませんように


知識が 人の心のありようを
置き去りにして
一人歩
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