詩作三部作/這 いずる
 
幸せから隔離する
これは
痛さの記録で
不幸の訴えで
わがままな心の露悪的な日記で
誰に届いても誰でもいい私の祈りの手紙で
ペンが私の不幸せを綴る


・血文字・
クスクスわらって弾ける
青い波しぶきが目を洗う
眩しさを伴う
私のものと違う

クスクスわらって弾けて
陽だまりにくつろぐ
猫の自由な毛並みの柔らかさを
まじまじと見て
私のものと違う

じっと耐えて
私の容れ物がひび割れてきた頃に
心の柔らかいところが苦しみ
身を割いて生まれる
血濡れた文字が臓腑から転がり落ちる私とは
随分違う

体から血を滴らせ
生まれてしまった!と嘆き

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