The Wasteless Land./田中宏輔2
 
、ひと文字、大きさもバラバラで、ほんっとに、ヘタクソな字!
それに、どうして、あんなに歩きまわって、黒板のあっちこっち、いろんなとこに書いてくのかしら。
ちゃんと、ノート、取れないじゃない。ったく、もう。あっ、あの字、あれ
  なんて書いてあんの? なんて書いて? なんて?
なんて書いてあんのか、ゼンゼンわかんない。
ちゃんと書いてよね。』

そのひとがふだん身につけていたものを形見にしたりすることは、ごく自然な感情によるものでしょう。
つぎに、愛の印に贈られたハンカチが、たいへん重要な小道具として出てくる作品を紹介しましょう。
『あの黒いものは、なんだろう。』
    キャン
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