現代日本の専門詩誌における「難解さ」の制度的生成/atsuchan69
である」
「一般読者は対象としない」
「象徴資本を競う場であるべき」
といった規範が複数の媒体で模倣的に採用され、相互に強化し合う。
さらに、図書館という主要購買主体は大衆性よりも「資料性」を重視するため、難解さはむしろ購入理由を支える属性となる。結果として、難解さは制度存続のための組織的安定要件(organizational condition)へと固定化される。
4. SNSという外部市場:共感資本のインフレ
SNSでは、共感・読みやすさ・共有可能性を重視した言葉が大量に流通する。この外部市場において、専門詩誌は価格・アクセス性・流通速度のいずれでも競争優位
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