現代日本の専門詩誌における「難解さ」の制度的生成/atsuchan69
 
優位を持たない。

したがって専門詩誌は以下の二重拘束に直面する。

大衆性を獲得すれば、専門誌としての制度的正当性が損なわれる

難解さを維持すれば、一般読者から遠ざかる

この構造的圧力により、難解さは制度維持のための機能的必然となっている。


結論

専門詩誌における難解さは、芸術的本質ではなく制度的構造によって生成・維持される。
本稿の分析を整理すると以下の通りである。

ブルデューは、難解さが象徴資本としてフィールド内の区別化に機能することを明らかにした。

エニックは、価値が制度的承認過程によって成立することを示し、難解さが権威を強化し得ることを説
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