冬の夜に/秋葉竹
 
 

時はいつ
止まるのだろうこの祈り
消え去るときは止まれと希う



青色の
こころに子猫を飼っている
いなくなったら生きてゆけない



空にゆめ
描いた明治のひとの声
僕のジェンガをいざ突き崩せ



真っ黒な
コートをまとい雪道で
僕を待ってる怪人が、好き



コオロギを
一度も聴かずに来た冬の
炬燵で夢をみる秋の夜の



たそがれの
雲はどこまで僕たちを
運んでくれる、濡れた夢まで



時はいつ
止まるのだろう悲しみを
棄て去る夜の夢の中だけ




その夜に
エアコンの音だけがして
ひとりぼっちのクリスマスイブ







戻る   Point(1)