Nostomania/あらい
生じさせるから。プライドが腐乱した装置たちが 囁くばかりに、息巻いているのだから
じきに煉瓦を粗く轢いた足元はぶかぶかする。そこは古いオイルが燃えているような匂い。苔の隙間からは小さな花がひっそりと顔を出して ああ一斉に湿り気を漂わせて、陰々とした背を照らすたびにぐらぐらと錯覚する。
そして印画に立ち並んだ露点の一角をゆずると、だめね。ボロい鉄のオブジェは『大地の表面を自然にもつ?視覚的な、幾何学的な?亡霊に支配され。』おぼえがきは光重たくも浮し、時はそっと酔わせる味気なさと風化し……殆どはうららかな破損と癒えるでしょう
機にしてうつつ、赤い自転車は微細な粒子をキラキラとときめかせ
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