償いの刑事コロンボ/菊西 夕座
詩は書かれなかったのではなく抹殺されたのだとしたら誰がみつけてくれるだろう
ということで刑事コロンボが呼ばれてさっそく詩の埋め合わせをはじめることになった
まず机の引き出しをあけ、つぎにメモ帳をとりだし、ペンがないことに気づいて頭をかく
これらが詩句になるためには単なる羅列ではなく生きた言葉として結ビつく必要がある
そこでコロンボ警部は私の胸ポケットからペンを拝借し、メモを書いて、引き出しにしまう
これによってペン、メモ帳、引き出しの3点が強く結ビつき、共犯関係という絆でヒっつく
机は押収され、私の手元にはペンが残り、コロンボ警部のポケットからは葉巻がとりだされ
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