3(ミ)/百(ももと読みます)
 
めがね、顔を覆うマスクなど、全てはずして、まるでまる裸の気分となってから、ぼくはベンチに腰かける。



 ひとりぼっちでゆっくりと深呼吸できるのは、いつでも自然のながれを感じているとき。

 雲はずっと生まれている。かわいいし、そちらにはひとの気配を感じない。



 意識的に息をするでなく、心地よい風を吹かすこと。そんなセカイとならば心中してもいい。それでも、セカイはぼくを活かす。

 気持ちいいな、風だなって、青もいる、ながれてゆく場所にぼくの居場所もあってくれる!

 うれしいってことだらけ。命は無辜。曖昧模糊なんか吹き飛ばせ。ぼくは生きるのがだいすき。





 すきな言葉は、おかあさん。ぼくのだいすきなひとは、おかあさんだ。

 うすく溢れた泪のいろはみえない。それが生きているってことだ。

 ぼくからみえないところで、ぼくはひとに愛されている。それを愛と呼ばずに、どうして、しらけていられよう!
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