さ?ぁい?ぁる/ひだかたけし
生きる上澄み掬い取り
深く深く沈む汚濁を
遥か眼下に見入れば
凍結の斜面滑落し
呑み込まれる
不断の恐怖
隣り合わせの
生きる歓び
赤から紫
紫から青に
青褪め
開かれた扉
密やか潜み込む
夜な夜なの鼓動を
重奏する木霊に
取り囲まれ
あっけらかんと
苦しみの福音
暗黒の開け拡がる
一夜の憤悶から
ぽっかり浮き上がる
爽やかな緑の林立 、
朝の瞑目光点に
また溜まった汚濁を
廻り巡り突き落とす
思考覚醒の曙光射し
もう肉身の崖っぷち
何にも無い意味認め識り
自らの内に生動する小宇宙
ぷあぁあぷわぁあ普き愛の
感覚超えた高き次元の一端
辛うじて今に至り掴み取れば
生きる上澄み掬い取り
潜む汚濁深く深く沈ませて
小市民家庭の幸せ抉り取り
奪っていった孤独の運び 、
容赦なき時の正しさ 思い知る
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