全行引用による自伝詩。 09/田中宏輔2
れ、ゴミのように扱われ、死ねばゴミのように取り除かれるのだ。そんな暮らしから、どうやって本物の優しさが育つだろう? 優しさには一種独特のおごそかなところがある。人間であることのすばらしさはそれなのだ。彼はそういう優しさを海のように持ちあわせている。(…)
(コードウェイナー・スミス『帰らぬク・メルのバラッド』3、伊藤典夫訳)
ラムスタンはグリファに惹かれると同時に、それを憎んでいた。今はグリファが両親とおじの声を使ったことで、彼らまで憎らしくなっていた。
(フィリップ・ホセ・ファーマー『気まぐれな仮面』26、宇佐川晶子訳)
(…)いつだったか、昼食もとらずに朝から晩までそこの閲覧
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