一滴/
馬後の竹の子
私は泣いていない
張り詰めた冷気に凍える
空の欠片が溢れだして
私の頬に届いたのかもしれない
静寂と生活の合間を震える
落葉樹の葉から露がこぼれて
私の頬を伝ったのかもしれない
街の寂れた路地裏の下水管をたどって
孤独なネズミの涙が
私の瞳から流れたのかもしれない
滴の行方は分からない
見上げた空は雲一つない青
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