前略、京都駅で見かけた茶髪のカギっ子へ/ヤマト
 
カギっ子を見た

21世紀のこの時代に
まだカギをクビからぶら下げているんだな
って、感心する一方で
とてもなつかしい記憶がよみがえった


かく言う僕もカギっ子だった

両親が共働き
歳が離れた姉も働き
学校に通うのは僕だけだった10数年前

毎朝親が書いていく
手紙がなぜだかとても好きだった

そこには「_時に帰ります」だとか「ご飯買って食べてね」だとか
そんなことしか書いてなかったが
親がいなくて寂しい一方
なぜだか愛されているような感じがした


ちなみに
母はボールペン
父はなぜだか筆ペンだった


「手紙」と言うものは不思議なもの
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