波打ち際の午後/りぃ
 
荒れ狂う波のように
激しい彼女が

今日は一言も発さずに
まつ毛を伏せた

この恐ろしくも静かな時間のどこに
荒波が潜むのか
鼓動は脈打ち
浅い息を繰り返す

瞳に宿る粒の気配が
激しく落ち着かなくさせて

息を吸うようにしてから
その静寂をゆるりと壊した

休日の、午後だった。

戻る   Point(3)