静かな水/唐草フウ
 
カランの曲線、             月光のカーブ、
約束の柔らかさ、               角質のとれた張り紙
絡み合うタッセル  
             抜け落ちた知恵の輪

心拍もない存在どうしが−−−−−−|−−−−−−未来をさわり合う

意味のない さみしさ 無限に 震え続け
どんな色も いけなくない 
思い出しそう



音のない 水の記憶が

音のない調べを 奏でる

甘えて 甘えかえして

どこまで倒しても日付は 終わらない

風の ない内耳 の記憶 

浮動する 終わらない水縹(みはなだ) の花びら
流動する 深く重みのある方へ

静かに出発をし たあなたを思い出せなくて

涙 をながすひと掬いの わたし







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