変容する意識/ひだかたけし
 
新月の
夜陰天空
太りつふと
現れ上弦の
半月へ向かい
少しずつ形なし
よりふっくらと

夜月の充ちて
丸くまぁるく
円を描きて
白銀の輝き響き
放ち奏でる迄に

然るべき
忍耐と充足
在れば人をして
頂きへより高みへ
導いて呉れるものと

他人の嘲笑を堪え見入る
自らの思考運動そのものの
感覚享受断ちて円環し力充ち

何時しか夜闇の明るみ開き
次第に色付き深き群青の艶
踊る綿毛雲の天使模様に
遥か身近やはらかく又とほく

輝き溢れ畏怖に充ちる黄金流れ

浜辺に佇み見入って居る
自らを貫き宿る思考力動の
波打ち際に一歩踏み出し

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