全行引用による自伝詩。 06/田中宏輔2
 
そろしい野蛮な人たち──それに、街にいる人間だって大差ないし」
 ホートは彼女の逆転した民主主義をおもしろがった──あらゆる人間を自分よりはるかに劣った存在と見なすため、彼らはたがいに平等なのである。
(オースン・スコット・カード『キャピトルの物語』第一部・5、大森 望訳)

坐り込んでいる人間の運命は、やはり、坐り込んでいるからね
(フィリップ・ホセ・ファーマー『果しなき河よ我を誘え』4、岡部宏之訳)

「(…)さあ教えてくれ。ここは地獄じゃないのか?」
「むしろ、煉獄ですよ」コロップはいった。「煉獄は希望のある地獄なのですから」
(フィリップ・ホセ・ファーマー『果しなき河よ我
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