すぴりちゅあるわぁるど/ひだかたけし
夏が終わっても
波打ち際の闘い滔々
オトコのオンナの
それぞれの輪郭
互い際立たせ
タマシイの
自らを生み出した優しさ厳しさ
知らぬうちにごちゃ混ぜ煮込み
(昨夜は寒い寒い一夜だったものね)
金魚掬いの秋祭りなら
杏飴舐め合ったりして
あの荒々しい舌の
遣り取り
繰り返す反復の
やがて滑らか蕩ける繰り返し
戻りつつ射し込む想いの未だ残響し
滑床の夢すら冬へ向かい温ったかく
深く自ら根差すもの
探し彷徨う浮世の
あなたをわたしを導くもの
それぞれのノイズぶつけあう
波打ち際から夕凪の跡を逆様に辿り
自らに込められた想い
自らの中から知覚し
春の浜辺のオトコオンナを身籠り結ばれ
生み出す浮世の
あ・うん 、
阿吽の別れ 後に豪華絢爛たる至高の花咲き誇り続け
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