秋、帰る 蒼風薫/梅昆布茶2
『んっぜ、そんなに君、私の前に?』
少女が思い切って尋ねてみれば、
「クスクスくす・・・』
親絵思った、けれど姿のみえない気配だけで答える
実は少女は、この秋は嫌いだった。なぜならクリスマスは迎えられない命を生きている
大切な人が言ったからである。二人にとってこの秋は宣告で始まり、一つのおしまいによって閉じられるということが
神の采配で決まっていた。
少女の涙はとうに枯れ果てていた。
嫌いと言いつつも淋しさゆえか、秋とは、いつのまにか双方の気が向くとお茶会を開くような仲となっていた
秋の大好物は甘い、甘いミルクティーである。ちょっと女性的な?それともお酒は飲めない
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