いつかなんてない/
花形新次
明日は
明日の風が吹く
と先送りしていたことが
目の前に迫って来ていることに
唖然として身動きが取れない
いつかなんて
やって来ることはなかった
俺にはビンセントの才能も
テオのような理解者もいない
このまま真っ白な無機物になって
無名の一人として眠り続ける
海に面した公園で
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