ファーストシーン/自画自計
都会は僕を識別し
演技力を測っては
僕に役柄を与えてくる
役柄を違えてみると
鋭く二度見しては
ため息の様な空気を漂わせる
壊れかけた夜空に月だけが浮かんで
寂しさの行き場を失っている
胸の痛み
心の一番大事な所まで
溶かしている
愛を伝える時の勇気と
同じところまで
君を抱きしめるみたいに
感じれるだけ
感じきってみる
始まりの所まで
観客はこちらを横目で見る
目線を戻しながら
僕の背中に値札を貼り付ける
つり革だけが僕の支えで
しがみ付きながら
今日の幕切れを待っている
握りしめた拳を静かに広げていく
つぼみが花開く優しさ位に
胸の痛み
心の一番大事な所まで
溶かしている
愛を伝える時の勇気と
同じところまで
君の心に触れた時みたいに
感じれるだけ
感じきってみる
口づけの瞬間まで
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