神様がやって来た/
熊倉ミハイ
く、その少し開いた口に投げ込むと
そっくりそのままお尻から排泄されるらしい
科学は負けて
その果物を食えば不死になると争った人たちの血で
あの神様の街は立ち入り禁止である
眼をつむると
神様が動いた気がする
インターホンが鳴る
カーテンを開ける
神様はそこにいる
後ろ歩きで玄関に向かう
荒れる息の音と
にじむ汗を確かめるように
神様は僕らを動かない
ようやくやって来たからね
ずっと居たとも
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