藤袴/guest
 


もう アサギマダラしか 見付けられない花 私は 好きだ

アサギマダラも 精力剤も 袴の形のお花も 河も 好きだ

戻ってこないのに 咲いている 何もなかったみたいに

あの子が 憎いんだ 悲しいんだ 嬉しかった から つらいんだ

河のほとりで あの子も あの花も 過ぎた千年も 戻らないまま

フジバカマと アサギマダラが 記憶の中で 風に吹かれて 揺れる

河が 流れる 嬉しかったんだ でも もう 帰って来ない なのに

まだ 世界の どこかで アサギマダラは あの花を探して飛ぶ

私の 頭の中の アサギマダラ 連れてって フジバカマ の ところへ

あのひとに 教えたいから その花ではなく 私を 憎んで欲しい と

藤袴 河の ほとりで ずっと見ていた 遠い遠い 海に帰る日の 太陽

河が 流れる 袴みたい? もう いいんだ どうか 幸せ にな
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