全行引用による自伝詩 01/田中宏輔2
 
ンシェイカー』20、市田 泉訳)

「ひと目惚れですか」アレックスはいった。
 アダムはうなずいた。《恋っていうのはいつだってひと目惚れですよ》
(ジャック・マクデヴィッド『探索者』7、金子 浩訳)

それはきみのもの──きみに属するものだ。
(R・C・ウィルスン『世界の秘密の扉』第三部・第十七章・2、公手成幸訳)

何もかも夢なんだよ。
(ハインリヒ・ベル『別れ』青木順三訳)

ぼくは彼のすべてが羨ましい。彼の苦しみの中には、ぼくには拒まれているあるものの萌芽があるように思えるのだ。
(コルタサル『追い求める男』木村榮一訳)

ところで、蜂蜜はおもちかな?
(エイ
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