全行引用による自伝詩 01/田中宏輔2
 
りと燃える存在だ。
(グレッグ・ベア『女王天使』上・第一部・13、酒井昭伸訳)

僕は絶えず作られ、作り直される。それぞれの人が僕からそれぞれの言葉を引き出す。
(ヴァジニア・ウルフ『波』鈴木幸夫訳)

言葉が語る。
(マルティン・ハイデッガー『言葉』清水康雄訳)

 お座なりの拍手を浴びてわたしはさがると、テーブルをまわりはじめた。ジョークをいったり、お世辞をいったり、世の中をうまく動かしていくのは他愛ない軽口なのである。
(マイクル・スワンウィック『ティラノサウルスのスケルツォ』小川 隆訳)

空は雲でいっぱいだった。
(チャイナ・ミエヴィル『ペルディード・ストリート
[次のページ]
戻る   Point(9)