教科書を食う虫、あるいは蝗を飼う/
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広げて勉強したかつての祖を思い出しながら、私も
誰がこれから隣で眠る人を幸せにしていきたいと願う日が来るのか、いっとう分からないままなのだ
稲は食い尽くされつつあり、他にはもう食べるものがない日、私達は結局お互いをたぶん、
いつか、このままいけば、そう、いつまでも蝗で居続けるのであれば、私達が見た地獄は繰り返すだろう
ぎちぎちと羽を鳴らしながら、次の畑を探し、そうして最期には子に食らいつかれる
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