MEMBRANE「”境界溶解”―― 変容の螺旋」として12片/あらい
り数えて、肺が初めて空気に触れるときの小さな火柱、あの音階
啼いていて。あてもなく 水底の砂だったのだ、と思った。そして はんぶん 苑を眺めながら、舟を浮かべている
どちらにせよ、そこには等しく「わたし」がいた。そして、その繭を破る日を、あなたはもう知っている。そして、いずれその膜を、破る。
ぬるい光を吸いすぎたからだ、静かにこぼれてゆく。この手からわたしのかたちが崩れてしまう。わたしではない誰か、私をすり抜けて私に還ってくるまでの記録
燃えているのに濡れている??そんな状態。繭は、自己による自己の軟牢。やわらかく、自傷を避けるように設計されている。だがその内部では、常に破裂の準備
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