季節はサンドイッチのように/トビラ
僕の前にフリーおっぱいは来なくて
虚空をなでて
それでも氣づいたらいつも
腕のなかであやされている
それはやっぱり本当だったから
雪のなかで一人うずくまって
羽化の日を待てた
今は思うんだ
あわてなくても大丈夫だって
日々の営みの生活の果てに
いくつかのサンドイッチができて
聖書くらいに厚いものになって
レシピを刷新できたはずだから
あとはただ満腹感のなか
よだれをたらして
夢のなかを生きたらいい
後輩ちゃんたちががんばってくれているから
今はただ次の朝まで
夢のなかを生きていたらいい
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