呑気な不意打ちの午後/ホロウ・シカエルボク
 
った、「そういう薬を使うか使わないか、そういうところからプランを作ることも出来ますよ、個人でやっておりますので」俺は数度頷いて名刺をポケットにしまった、「またこんなことになったら困るもんな」「そうですよ、来てくださいね…それでは」芙石まりあは一礼して帰って行った、俺はゆっくり立ち上がり両脚がきちんと地についていて、思い通りに動き、体重を受け止めることが出来ることを確かめた、忌々しい午後だった、とりあえず家に帰りたかった、今帰らないと、二度と帰れなくなるような気がしたのだ。


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