蟷螂の瞳/秋葉竹
 


ただしく、生きたい

ハッ!

なにを青臭いガキの戯言みたいな言葉
吐いてるんだって?
いいや、そうじゃない。

生き、
生き生きて、
もう、
いいじゃないかってくらい
生き生きて、
最後の最後に想う希いだ

ただしく、生きたい

転がってる小石みたいに
なんの特徴もなくていい
川に流れる木の葉みたいに
流されるだけの生き様でもいい

ただ、
ただしく生きられさえすれば。

誇れると想うのだ

生きてることを
今、
生きているじぶんのことを

誇れると、
想うのだ

へりくだって、ヘラヘラ笑ってた日も
欲望に負けて、狡い
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