詩情は畏まって座っていたりしない/ホロウ・シカエルボク
 
いかという気がしてた、そいつから逃げるために生きていた時もあった、本当に生きるのが楽になったのは、そいつを心から受け入れた時だった、それが俺自身が生み出しているノイズだと気が付いた瞬間からだったのだ、俺は俺自身から逃げようともがいていたのだ、自分自身の本質のようなものが、俺は怖ろしくて仕方が無かったのだ、気付いてからは次第に、そいつに向き合うことが面白くなっていった、面白くないはずがない、俺は夢中になった、恐怖だったものの内側に隠れていたものに―なにもかも燃え上がるような夏に、光の届かない場所に居るような冷たさを感じている、詩は熱だろうか?それとも氷だろうか?夢中で言葉を並べている時に、それがわか
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