津田沼パルコ/うめバア
 
好きだったから
よく、友達と待ち合わせた

住まいを変え、年を経て
津田沼で降りることはなくなった
わたしのなかのマップでは
まだ、津田沼は、PARCOにつながっている

青春の、物欲を、―詰め込んだあの場所が
つらいときも、苦しい時も
むかえてくれた
お金が少しばかりあるときは、そう
お金のないときはないなりに、そう


大宮PARCO、宇都宮PARCO
あちらにも、いるのだろう
わたしのようにPARCOを愛してやまない女子が
いい年をしたおばさん、いいえ、戦士たちが

誰かの悪口をいわなくても
誰かと比べて無理に合わせなくても
はたらいて
おかねをかせいで
すきなものにかこまれる
そういうプチしあわせを
そのくだらなさを
こうていしてくれる
あのころの、PARCOという、自由


PARCOのある街をあるくのが
わたしは好きだったんだなあとおもう

真夏のPARCO
喫茶店でクリームソーダ
陽の光に透けて
わたしはやっぱり
PARCOが好きだったんだなあと思う



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