本当の敗北を知らずに勝利だけを求めていた/自画自計
 
人並みに生きてきたとは思うけど
夢見た未来を歩けてるとは思えなくて

身の丈に合ったものを選んできたけど
いつもどこか他人をうらやんできた

告白もせずに恋の続きを夢見るような
やり場のない思いが募る日々で

あの日
交差点のど真ん中で動けなくなった
進むことも戻ることも許されず
膝をつくような思いを
空から一番遠い場所で天を仰いでみた


それなりにリスクはおかしてきたけど
握りしめたものはゴミ箱の中にいて

周りの視線を避けるよう逃亡者の面持ちで
無罪放免の明日を歩き続けている

恋も告げずに愛を語るなんて
本当の敗北も知らずに
勝利だけを求めるようなものさ

あの日
交差点のど真ん中で動けなくなった
他人事のように聞いていたラブソングが
僕の事だと気付いたその時に
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