詩論/杉原詠二(黒髪)
 
、真実を、美を希求しなければなりません。その道のりは、人に代わってもらうのではなく、大評論家の理論に乗るのではなく、自己の感覚と発想において、自分自身の詩作の中から、見つけ出して行くものに外なりません。

自分で道を歩けない詩人に、己を誇る資格はなし。

愛とは、他人のことを思い、他人の幸福を願う心です。真実とは、嘘ごまかしのない、本当の価値のことです。美とは、心を導き、真実へと至らせてくれる、快い清潔さのことです。
それらは、詩の中で、補い合って、絡み合って、育て合って、詩そのものになります。

言語とは、音と文字を、文法に従って組み立て、意味を持たせた、心の表現のことを言うでしょう。

言語芸術は、即興的にも、記録的にもなります。

つまり、詩は言語芸術です。
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