メモ(日記)/はるな
 
と使ってアレンジを作った。30基以上ならぶとそれは壮観なんだけど、それより黒服の気になるのは札の高さと並び順のようで、あーでもないこーでもないと札を入れ替えては咲いてるゆりの花びらを散らかした。
花なんてだれもみてねぇよな。とふるちゃんは言う。でもわたしが見てます。と思う。(面倒くさいので言わない)。ゆりなので、香りが強くて、「りよなちゃん」がびっくりすればいいのにね。

そんでその二日後にはそれを下げてきて毟ってバケツをきれいにあらって、また違うこのお誕生日のアレンジを作るのだ。花なんてだれもみてねえんだよ。とふるちゃんがぶつぶつ言ってる。まだ咲ききっていないゆりをいくつか残して、うちにもって帰ってきて飾った。

だれかの物語のいちばん隅っこのところにいるのが落ち着くのだ。すこしずつ、いろんなだれかの物語に座って。
作っては壊して、また別の物語を飾りにいく。
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