結晶は胎児の様に血塗れの臓腑から摘み上げられる/ホロウ・シカエルボク
完成に向かっている、言葉は放っておけばダラダラと垂れ流されるが、明確な切れ目というものを用意しておけば必ずそこで終わる、この作業に必要なのは俺だけさ、他の誰も必要とはしない、別に、ストイックを気取りたいわけじゃない、そこに居るのが一番楽しいからそうしているのさ、既存の価値観に依存してどこかの型に収まるべきだろうなんてしたり顔で語る連中にはわからないだろうね、あいつらは知らないんだ、手の届くところにあるものだけに手を伸ばすことの愚かさを、すべてを取り除いたとき最後にひとつだけ残るような言葉、そいつの為に俺はこうして生き延びているというわけさ。
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