許容、共に生く/ひだかたけし
幻影を求めてるだけ夢を見ていたいだけ
友はそう言う、自然に死ぬまでずっと楽にと
精神を病んで疲れ果てた人生の
行方も知らず根因も解らず
此の儘何時まで生きなきゃならないんだと
只々罵倒と羨望と妄想を繰り返し
来た南から北の門へと辿る迄の途 、
幻影が夢が彼を彼女を潰さぬことだけ祈り
寄り添い誤解され誤解し
キレて投げ付け投げ返され
また寄添いたくも
今に、一時か またも連絡絶え
*
僕ら、人間
この世に束の間生きる
生きて学び宇宙彼方へと
未来の萌芽を持ち還るのだから
人生の少しでも芳しきものであるべき
苦痛を抱えながら一瞬一夜でも
ゆっくりゆったり流れ進む時に突き入り
神々の造ったこの世に入り込み味わい尽くし
しっかり死の門の問い掛けに応えられるのなら、
全ての苦痛苦悩の 癒される時に
安らぐ星々の間合いにて 、
雨の降りしきる最中に一歩踏み出し また一歩と
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