かつての未来 と これからの過去 の 間/ハァモニィベル
 
足下には今現在がある
立ち止まっても 時は止まらない
歩いても歩いても 
足下は現在のままだ

鼻先にはいつも
ニンジンのような未来がある
いや在ったのだ 未来はもう横たわっている
延々と歩いてきた《過去はかつての未来》だから

眼鼻の先よりもっと向うに 
本当はそれが待っている
目指しても目指さなくても 
やがて踏みしめて通り過ぎる《未来はこれからの過去》だから

人は何処に向かって進んでいるのか判らない 
足下は現在のままだから

足下は現在のままだから 
かつての過去からこれからの未来へと進めない
かつての未来とこれからの過去の間を ただ歩きながら
不幸に向うか幸福に向うのかを 薄っすらと今意識できるにすぎない
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