道に吐いた唾が忘れられない模様を描き出すみたいに/ホロウ・シカエルボク
移動出来るように現状を把握し続けなけりゃならない、感覚を研ぎ澄ませなければならないんだ、一歩でも間違えたら先へ進めなくなってしまう、後にも戻れなくなってしまう、そしてそれはあまり時間をかけてはならない、インスピレーションの最大値で動き続けなければいけない、思考が介入するよりも早く動き続けるんだ、思考とは言い換えれば迷いだ、思慮深さや慎重さは美徳だけれど、それが必要な時は見極めなければならない、日常の様々な出来事、日常の様々なイズム、そう言ったものをすべて抱いたうえで獣のように貪欲に動かなければならない、それは決して分離したりしない、理性的な人間のままで野性のフィールドに漕ぎ入れるのさ、それが出来る
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