風の朝/秋葉竹
彼方の夜が白白明けて
朝の香りが
昨夜の星の逆行のせいで
さくらいろ
君はきっと透明になるんだろうな
わけも知らずただ前向き
そんな風
だなんてうれしい朝が来る
うれしいと想える
そんな
あかるい虹色ひかりの舞い降る鮮やかで
ふわふわとふわふわと
漂うしあわせ気分かな
そのうちいずれ傷が訪れ
一日を
「傷つきまみれ」で過ごしても
この朝感じた『ゆめなか』みたいな
時間を忘れずいればいい
山に登ったひとりの清しさ
そこでみおろす町の色
いまも心に灯る白
みはてず夢をみることだけが
その夢が
懐かしささえ過去に置きやり
そのさきに
君はほらね香りを振りまき
しあわせとかとうめいとか
知らないけどねと云うんだろ?
知らないと云っても
嘘は
私のこころにそっと入ってしみこむ
さくらいろ
しあわせな
この朝が
すてきなまっしろな想いを
届けてくれたし風も吹く
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