麻薬/鏡文志
 
た。自分で判を押した。
スピーカーと向き合ってアーティストと一対一になる。自分でこれはいいと思い、判を押した。
いろいろな情報を含めての歌であり音楽であり芸術作品だ。決して生のまま裸のまま、事前情報なしで受け取ったものばかりではない。ある程度歳を重ねてからは全部事前情報や刷り込みも含めて作品に良いを押すようになる。
「いいと思ったら、つんくが書いた曲だった。恥ずかしくなったが、どうしよう…..」
こういうことが、たまにある。
私の書いた作品を読んで『良い』を押した人が、後でどうしよう? と不安を覚えることもあるかも知れない。偏見でものを見ると、私は世の中的に殆ど『ゼロ』の人間だった。履歴
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