クレピュスクルの詩人−「立原道造が求めた形象」展のスケッチ/バンブーブンバ
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「生きるとは限りなく愛し、限りなく激しくあることだと。光が誘ふ。そこに出発がある。たった一度の意味で。」
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クレピュスクルの詩人。立原は三階の屋根裏部屋で愛用のランプを横に詩作のときを過ごした。
夕暮れ時にも似た琥珀色の光を放つ洋燈だったそうだ。
もちろん抒情という輪郭さえも揺さぶられていたことを、『晩き日の夕べに』から発見する。
「形象」はいまだ夢見ぬ「未来」だったのだろう。
大きな大きなめぐりが用意されているが/誰にもそれとは気づかれない/空にも 雲にも うつろふ花らにも/もう心はひかれ誘われなくなった
平成十七年五月二十九日
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