pass blood/ホロウ・シカエルボク
なる、そこから後の人生にはどんな意味も無くなる、仕事の成績は良くなって表彰されたりするかもしれない、でもそんなもの人間の誇りとはなんの関係もないものだ、俺はそんなお題目には興味は持てないのさ、とはいえ、不真面目なわけじゃないから、そういうポジションを手に入れられるチャンスもなくはなかった、でも、どんな興奮もそこには感じられなかったんだ、割と早くから、何ものにも代えがたい感覚を俺は手にしていたからね、しかもそれは自分の部屋で簡単に出来ることなんだ、アルコールやニコチンやドラッグなんかよりもずっと飛べる、最高の感覚をね―それをどう説明すればいいだろう?今までにも何度かこんな話をしたことがあった、でもそ
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