冬の窓際/
飯沼ふるい
コップに残る水は
陽の面影を溶かして ぬるく
窓辺のほつれた糸が
風にふるえて 何かを問う
片付かない机のあしもと
捨てられた 言葉の裏がわに
わたしが置き忘れたものを
君は知らずに 踏んでいく
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