巨像/aristotles200
しまった
下克上の世の中
近隣の村々を配下に収めた強大な村が、巨像の村に使者を遣わした
使者はいう、収穫の半分を毎年献上するか、全員奴隷にされるか、選ぶがよい
尊大な使者が村を去ったあと、村人は集まる
今こそ、巨像様の出番に違いあるまい
村人は全員で巨像の前にひれ伏し、巨像が動き出すのを待ち続けた
やがて、返答がない巨像の村を攻めるべく、強大な村は、圧倒的な戦力比で村を囲む
村人は、ひたすら祈り続けるが巨像は、ピクリとも動かない
巨像の前で村人は話す
伝説なんぞ、信じても無駄じゃ、もはや奴隷にでもなるしか生き残る道はない
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