巨像/aristotles200
今となっては、この国の中心にある石像も
遠い昔は小さな村であったらしい
石像には、伝説が添えられている
小さな村に予言者が訪れた
そして、一枚の絵を描き上げ
この像を建てれば、必ずや、この村は救われん
いいか、犠牲あっての救世じゃ、忘れるな
こうして予言者は去った
村人は話し合い、総掛かりで小さな村にはそぐわない、大木と同じくらいの高さの石の巨像を造り上げた
年月は経ち
予言者の言葉は忘れられ
この巨像自体が神として、村人から崇め祀られるようになった
当時、国は乱れ、王は跡継ぎを決めぬまま暗殺されてしま
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