STRAWBERRY HANDKERCHIEFS FOREVER。/田中宏輔
 
 (ロジャー・ゼラズニイ『砂のなかの扉』6、黒丸 尚訳)

処刑の際などに、流れ出た血をハンカチに染み込ませて、記念のために取っておくという風習がある。ルイ16世が処刑されたあと、断頭台の柳行李が首斬り人の馬車によって運ばれていたときのことである。それが、偶然、馬車の上から転げ落ちると、たちまち人々が群がって、自分たちの下着やハンカチなどを擦りつけていったという。そのため、そこらじゅう、何もかもが血まみれになったという。(9)シェイクスピアの『ジュリアス・シーザー』第二幕・第二場、第三幕・第二場に、このような風習が


合い言葉は?
          (シュニッツラー『夢小説』I
[次のページ]
戻る   Point(11)