漂泊/秋葉竹
 
しまう夜に

ふと過去に戻りたくなる

夜も

雲は
ちゃんと横に流れてゆき
満天の星々のお披露目をゆっくりと焦らす


しあわせなんて知らないという
なにかを守るための嘘をつきつづける
白い時間が穢れないように
ちゃんと前をみて歩みを止めないように
しあわせなんて知らない無名の普通のひとに
なりたいらしいこんな今夜どこへ

雲よ

ちゃんと横へ向かうおまえは

今夜どこへゆこうとしているのか







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