巣箱の中の死神/凪目
 
っぽ もういっぽ



だれかが
ようじんぶかく
陣をひいて
とあるまじないに
すくいをもとめた
御霊がふたたび
ねむりに就かれることはない
召かん者に
さがし物をあたえ給うため
め覚められたのだから
いいえとんでも
決してそのような
誰もお前のようなもの
喚びはしませんでした くるっぽ
くるっぽっぽ



瓦礫の城
木屑にまみれたはばたき
はばたくたび
腐れて抜けおちる羽
さまよい歩く轟音
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